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ギター製作家・大西達朗です

ギター製作家としての視点から・・・。でも、ほとんど どうでも良い内容です。

2014弦楽器フェアの様子 おまけのつづき

ここ二三日で急に寒くなってきましたが、パソコンの置いてある自分の部屋にはまだ暖房が有りません。昨年ファンヒーターが壊れてしまった為です。以前のブログの記事にある通りです。

今度の金曜日からヤ*ダ電機でセールがあるのでファンヒーターを見てきます。
先週、安売りしてた物が有ったのですが、結局買いそびれてしまいました。
近所のホームセンターも見に行ったりしていますが、良い物が有りませんでした。

昨夜は結構寒かったので、つづきをUPするのをやめて早めに寝ましたので今日になってしまいました。
パネルヒーターが押し入れにあるのですが電気を食いますので使用していません。
今のところ唯一の暖房が、時々作動させているヘアドライヤーです。・・・って、それ暖房器具ぢゃないし・・・。笑


つづき

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指板のせり上がりは、この様な感じです。よく見ると表面板との間に隙間が有るのがお分かりかと思います。(画像をクリックすれば拡大されます)
これは、ネックの角度を変えて弦高調整をするシステムになっている為です。

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ヒールの部分にネジが有りますので、六角レンチでネジを回します。
締め込めばネックの先端(ヘッド)が下がり、緩めると起き上がります。
先端が下がれば、12フレット上の弦高は下がり、起き上がれば、上がります。

このシステムは19世紀に既に開発されていたものです。
あの、弦楽器製作家のヨハン・ゲオルク・シュタウファーさんが、ギタリストのルイジ・レニャーニさんと共同開発しています。
2008年の弦楽器フェアでシュタウファーモデルを出展したのですが、そのギターにもこのシステムを搭載しました。

今回は現代風に設計変更をして製作しました。
内部のボルト・ナット類は真鍮で自作しています。
六角穴付きのボルトはステンレスの市販品を、そのままでは使用できませんので加工しています。

面白いシステムですが、頻繁に弦高を変える事もないので有っても無くても変わらないような気もしますが、ギリギリまで弦高を下げたいと言う場合は、結構役立ちます。また、湿度の変化によって表面板の状態が変わり、微妙に弦高が変化しますので、微調整が簡単に出来ると言うのは有り難いものです。

今回出展したギターの特徴はそれだけではなく、表面板は緩やかなアーチトップになっています。
ジャズで使用する様なアーチトップギターよりは緩いが、通常のギターの表面板のドーミング(現代のギターは少し膨らませてあります)よりは膨らませてあります。

また、19世紀ギターの構造を取り入れて立ち上がりの早い音や軽く鳴らす事が出来るようにしました。
その為か、大変品のある音がします。
現代のギターと19世紀ギターの中間的な音の感じです。
スパニッシュギターとは違った音のするものを目指しましたので、ある意味上手くいったと思います。

ソルなどの古典の曲やメルツ、タレガなどのロマンチックな曲などが結構合います。もちろんバッハなんかも良いです。
スペインの曲にはちょっと上品すぎるかな。

コンセプトとしては19世紀ギターの進化型ということで、19世紀ギターの構造を取り入れつつも現代のギターにすると言った感じで、更に、表をアーチトップにするなどしています。
決して19世紀ギターではありません。現代のギターです。

今回は、試奏コンサートで河野智美さんが「カッチーニのアヴェ・マリア」を演奏してくれましたが、このギターに実に良く合っていました。こういった美しい曲にはもってこいのギターのようです。

コンサート終了後、河野智美さんにアヴェ・マリアの楽譜は出版されているのか尋ねたところ、
「現代ギターの去年(2013年)の12月号に載っています。アタシが表紙に載っているやつ!」との事です。
あの曲を演奏してみたい方は、現代ギターのバックナンバーを探してみてください。

アタシが表紙のやつ! ですよ! アタシの表紙!

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テーマ:ギター - ジャンル:音楽

2014弦楽器フェアの様子 おまけ

つづく・・・と予告しながらちょっと間が空いてしまいました。
ちゃんと生きてましたよ。笑

展示ギターの製作の為に、遅れてしまっていた修理の仕事をこなしていただけです。どうしても預かっている楽器の方を優先しなければなりません。
そういった理由で、ブログの書き込みは空き時間を見つけてと言う事となります。申し訳ございませんが、ご了承ください。

この画像は今回展示したギターです。
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ポジションマークがいくつかあります。
これは文房具屋や百円ショップなどで売られているドットのシールです。直径5㎜の物を使用しています。
今回、試奏コンサートで河野智美さんが演奏されるので、本人の希望によりこの様に貼る事になりました。

指板側面には7・12・17ポジションに、14ポジションは指板上に貼ってあります。
演奏する曲に合わせての変則的な貼り方です。
通常は7ポジションのみで対応する事が多いのですが、ご覧のとおり指板がレイズドフィンガーボードの様にせり上がっています。
慣れないと12フレットの位置を掴み損ねます。初めて弾く楽器で、しかもステージ上の本番演奏ですから、ちょっとの事でもミスしやすくなります。
安心の為にも、12ポジションにも貼ってあります。

17ポジションの物は、演奏曲で使用する最高音が17フレットの音で、これも確実に位置を把握するための処置です。
14ポジションは何故指板上?・・・と思われるかもしれませんが、初めは指板側面に貼ろうとしていましたが、12と見間違えを防ぐために、私の方からそこ(指板側面)には貼らない方が良いよ・・・とアドバイスしておきました。

ギターは様々な形状や弦長、弦幅などがあり製作家によってまちまちです。
その為、こういったポジションマークを付けて演奏の補助をしてあげます。
バイオリンなどの弦楽器しか演奏されない方には分からないかと思いますが、ギターはこういった事情でポジションマークを貼ります。

まだつづく。

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